書くのが楽しくて仕方ない

地元は南阿蘇で、結婚を機に中原に来ました。メインの仕事は書道教室の運営です。30年前から、これしかないっていうくらい書道を続けてきたんです。基本は師匠にお手本をいただいて、線1本違わないように何ヶ月も書き込みます。100枚書いてもできなかったものが、次の日になったら一発で書けることもある。ゴールがないというか、勉強したらしただけできることが増えるというか。夢中になって、8時間くらい平気で書くこともあったりします。

5年くらい前からは、自分の作品もつくるようになりました。墨を調合したり、紙を乾かしたり、いろいろ研究して。自分の頭のなかにあるものを書くのが、楽しくて仕方ないんです。

自分のイメージを、一発で書く

自分の作風みたいなものはあまり持たないようにしています。お仕事としてご依頼いただくときには、その方の好きな字だったり、好みの雰囲気を聞いてつくっていくのが好きですね。完成したものを見てもらうときには、それはもうドキドキしますよ。頷いてもらえたら、よかったなって。

河津酒造さんでは、カウンターの上の空間に大きく「勢」の字を書かせていただきました。どういうものがいいか伺って、自分の頭のなかにあるイメージを一発で書きます。作品をつくるときは、お酒を入れてから書くんです。そうすると思いがけない線がでたりして、楽しくて。ただの酒好きだと思われるかもしれませんが、筆と墨、そしてお酒は私が作品をつくるために必要なものなんです。

ないからつくる

黒川温泉は、佇まいや雰囲気がすごく好きですね。旅館さんに行くと、この空間にあんな書があったらかっこいいだろうなとか、このお部屋にはやさしい言葉があったらいいなとか、勝手に想像しています。

私、和紙を使って空間をつくるお仕事もさせてもらっていて。こうの湯さんでは襖に和紙を貼ってお部屋の雰囲気を変えたり、朝食で出すプレートを和紙でつくらせてもらったり。和紙で気軽に新しい色が入れられたり、お部屋の雰囲気を変えることができるんです。書も和紙も、元々ここにあるべきしてあったような、その場所に馴染むものをつくっていきたいですね。

つくることが好きなんです。どうしてだろう…きっと、ないからつくるんでしょうね。欲しいサイズのお盆が見つからないからつくる。娘の体型に合うお洋服がないからつくる。なんでしょうね。ずっと書をやってきたから、つくるっていうのは私にとってあたり前のことになっているのかもしれません。

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皆様にお会いできることを、心より楽しみにしています。